【ようのよむヨガ⑤】内臓とこころ

こんにちは、ヨガインストラクター/書店員の葉です。

緊急事態宣言が再び出されるだろう、というニュースを見ながらこれを書いています。

人間は高度に発達した生命である…と自分たちは思っていますが、今のような状態で1年経ち、宣言の内容を巡ってより効果的なものを実施することも難しそうな様子を見ていると、それって本当かな?という気がします……再び暗くてすみません…

さて!高度に発達したといえば前回紹介したタコです!

人間とは全く違う仕方で神経系、認知の方法を発達させた生物で、私が興味を持ったポイントがそこだったのですが、では人間はどんな風に?というところで私が面白いなと思ったのが三木成夫(みきしげお)の著作でした。

著作は多数ありますが、今回は手に入りやすそうな文庫『内臓とこころ』(河出書房新社)をご紹介します。

正直、時代を経てきて「それはどうなのよ?」と思うような表現や考え方もあるので、頭の中で抵抗も感じながら読んでいるというのが正直なところですが、人間が進化していく過程でどのように体を発達させ、何を捨て、退化させてきたのか、体の中に残っている進化の名残が、今の私たちの体の中でどのような働きを担い、影響を与えているのか、ということが興味深く書かれています。

講演や対談を書き起こしたテキストも多いせいか、科学者の著書というにはあまりにもエモーショナルで、完全に独自のワールドが展開されていると思いますが、そのせいもあって読み物としての面白さにもあふれています。

その後に”The Body in Motion”(Theodore Dimon, Jr.著)というアレクサンダー・テクニークのプラクティショナーの著書を紹介してもらったのですが、こちらも脊椎動物としての進化の過程で人間の体がどのように変化していったのかをベースに、骨格筋の仕組みと動きを理解しようというもので、『内臓とこころ』などを読んでいたおかげで、進化の過程による機能や形の変化という考えに抵抗無くなじむことができたと思います。

ヨガのポーズを実践することはヨガ全体から見れば実はほんの一部のことです。とはいえ、私が実際のところ行っているのはポーズの指導なので(呼吸やマインドへの働きかけも付随しているとはいえ)、体の実際的な機能や働き、役割についてはもちろん興味がつきないです。それと同時に、体や精神がここに到る過程に物語を感じられるような考え方に惹かれます。恐らく人間が進化の頂点でもなんでもなく、ただ生き物の一種であると感じられることで、ある種気持ちが解放されているのかもしれません。

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ところで、猫たちは完全に独自進化を遂げたと思います。